専門医プログラム

専門医プログラム

群馬大学内科専門医プログラムについて

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平成30年度から新専門医プログラムが開始しました。

64名の専攻医が群馬大学内科専門医プログラムで研修をスタートさせています。

研修目標は「専門性をもったジェネラリスト: Special & General Physician: SGP

 従来、群馬県内のほとんどの臨床研修病院は当院のシニアレジデントプログラムと連携しておりました。その経験を踏まえ、後期研修後のsubspecialty専門医の取得、大学院進学や海外留学など、長いスパンのキャリアプランを考えられるのが「群馬大学内科専門医プログラム」の強みです。

 内科専攻医としてのGeneralityを重視しつつ、内科系Subspecialty分野の研修を専攻医1年目から選択する、いわゆる「並行研修」も選択可能です。詳しい内容については下記リンクからご確認ください。

 

2023群馬大学医学部附属病院内科専門医研修プログラム

 
群馬大学医学部附属病院内科診療センターでは、2024年度も内科専門医プログラム専攻医を募集いたします。
書類の提出先・お問い合わせ先
群馬大学医学部附属病院 臨床研修センター事務局
371-8511
群馬県前橋市昭和町3-39-15
TEL027-220-78937736

*群馬大学医学部附属病院内科専門医研修プログラム第二期生の優秀専攻医が決定しました。

 
腎臓・リウマチ内科  佐藤広宣 先生
消化器・肝臓内科    細井愛美 先生
脳神経内科      星野 礼央和 先生
表彰式は2022年6月29日に行われた第22回内科グランドカンファレンスにて行われました。
【第22回内科グランドカンファレンス】
先生方から表彰に関してメッセージをいただいています。
 
■内科専攻医 第二期生からのメッセージ  

この度は表彰して頂きありがとうごさいます。
上級医、指導医の先生方には日々丁寧なご指導をして頂いております。今後はサブスペシャリティの取得に向けて頑張ります。加えて、学生さんや研修医の指導に力を入れたいです。

                        

                              腎臓・リウマチ内科  佐藤広宣 先生

 

 

 


 

    

この度は優秀専攻医に選んでいただき大変光栄に思っております。

これからも内科医として精進して参りますのでご指導ご鞭撻のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。

             

                                 消化器・肝臓内科   細井愛美 先生

 

 

 

 

 


  

この度は表彰して頂きありがとうございます。
お世話になった先生方に深く感謝申し上げます。今後ともよろしくお願い致します。
   
                              脳神経内科   星野 礼央和 先生
 
 

専門医からのメッセージ

大学病院における循環器内科診療

循環器内科
 飯塚貴士

 近年、循環器疾患(心臓疾患)は日本人の死因の上位を占める主要な疾患であり、循環器内科医の需要やその果たす役割は益々大きなものになっています。その一方で、循環器内科領域のおける診断・治療法の進歩は目覚ましいものがあり、従来難病であった多くの疾患を“診れる”“治せる”時代になってきました。私たち群馬大学内科診療センター「循環器内科」は、群馬県内の循環器診療の中核施設として、すべての循環器疾患に対して患者さん本位で高度な専門的診療を行うと同時に、総合病院・大学病院内科診療センターの中の一診療科としての利点を生かして全人的医療を行い得る総合力のある診療科であると考えております。
 私たちは日常診療の中で、一循環器内科として目の前にいる患者さんの診療をすると同時に、医師それぞれが自分のサブスペシャリティをもち、それを高めるために日々臨床研究も並行して行っております。
 具体的には「虚血性心疾患」「心不全」「不整脈」の治療3分野と、「心臓超音波」「核医学(シンチグラフィなど)」「心臓CT/MRI」による診断部門とに分かれており、それぞれのサブスペシャリティに秀でた医師が協力して診療/教育に携わっております。
 中でも週1回行っている循環器カンファレンスは、それぞれが知識を結集して患者さん一人一人について深く討議し、非常に有意義なものとなっております。ぜひ一度カンファレンスに参加し同じ空間を共有しましょう。「百聞は一見に如かず」です。
 研修医やレジデントの先生と一緒に診療に携わる中で、循環器疾患に興味を持っている人は数多くいるという印象がありますが、よく「循環器は急変が多く自分で診ることができるか不安、診られるかわからないから不安」という意見も同様に多く聞かれます。実は私自身も学生時代同様に考えておりましたが、現在は考えが違います。「医師として診療をすること自体誰しも不安があり、知らないことを診るのはもっと不安」だと。だからこそ興味があった「心臓/不整脈」を自分のサブスペシャリティに選び、自らがその領域に飛び込むことでその不安を少しでも払拭しようと決めたのです。
 循環器疾患は興味こそあるけど「こわい」から選ばない、のではなく「こわい」からこそ飛び込んでほしいのです。患者さん一人一人についてともに考え、診療することによってお互いに学んでいきましょう。お待ちしております。

充実した楽しい研修生活を送らせていただきました

呼吸器・アレルギー内科
 田口浩平

 早いもので群馬大学医学部病院での2年間の研修生活があっという間に終わりました。高知県の病院に研修に行き、救急診療を学びつつ、よさこい祭に参加したりなど、充実した楽しい研修生活を送らせていただきました。
 研修生活が終わり、気がつけば呼吸器・アレルギー内科医になっていました。呼吸器・アレルギー内科で研修した際に丁寧に1つ1つの疾患を教えていただき、理解が深まり、また深まるにつれて呼吸器内科の楽しさ実感するようになりました。呼吸器・アレルギー内科は急性期から慢性期まで様々な患者さんがおり、救急車対応から緩和ケアまで幅広い分野があることも自分には大きな魅力の一つでした。学生時代には呼吸器内科の勉強が苦手でよく苦戦していた自分が呼吸器・アレルギー内科医になっているというのは自分でも不思議です。
 今年4月から呼吸器・アレルギー内科の一員として働いています。呼吸器・アレルギー内科は感染症、悪性腫瘍、膠原病など多岐にわたる疾患に携わっています。わからないことも多いですが、その分やりがいもあり、日々1つずつ学んでいっています。まだ呼吸器・アレルギー内科への道は始まったばかりですが、患者さんにとって最もよい選択は何なのか、自分は何がしてあげられるのだろうかと考えながら患者さんのところに行っています。
 働いてまだ間もないですが、充実した日々を過ごせており、呼吸器・アレルギー内科の一員として働けることに感謝しています。これからも一期一会の心構えで患者さんから信頼得られる人物になれるように精進していきたいと思います。

より高度な診療及び最先端の研究を見据えて研修を行う

消化器・肝臓内科
 栗林志行

 消化器・肝臓内科で主に消化管癌の内視鏡診断及び治療、機能性消化管疾患の診療を行っています。

 私が研修した頃は、今と違って昔の研修制度でしたが、旧第1内科で1年間研修した後に、旧第2内科と旧第3内科で3か月間ずつ研修をさせていただきました。群馬大学出身ではない私にはこのローテーションは他科の先生方を知る良い機会であり、指導していただいた先生方には今も臨床面だけではなく研究面でも大変お世話になっております。
 専門には消化器・肝臓内科、特に消化管運動を選びました。本邦ではほとんど専門家がいない消化管運動を専門に選んだ最も大きな要因は、研修時に胆道機能異常の症例を担当したことでした。非常に診断が難しい症例でしたが、機能性消化管疾患に対する診療の重要性を認識する良い機会となりました。幸運にも当院は消化管運動では本邦を代表する施設であり、消化管運動の診療及び研究を行う環境が整っていました。さらにアメリカ合衆国のウィスコンシン医科大学に留学することもでき、この留学で得た知識や経験は大変役に立っています。
 消化管運動の診療はやりがいがあるものの、やはり消化器内科の日常診療の中心は、内視鏡検査と治療です。近年の内視鏡診断・治療の発展は著しく、非常に高度な技術が必要になっています。高度な内視鏡診療に携わるために、内視鏡治療で世界をリードしている国立がん研究センター中央病院で1年間内視鏡治療の研修させていただきました。短い期間でしたが高度な内視鏡技術を勉強でき、さらに日本を代表する先生方と知り合えたのは非常に大きな財産になっています。
 高度な診療や最先端の研究を行うには、通常の研修だけではなく、更なるステップが必要になることもあります。大学には最先端の知識や技術を習得するために国内外の先進施設に留学した経験をもつ医師がたくさん在籍しており、こうした先生方の経験を聞くことができることは大学で研修を行う大きな利点の1つと思います。後期研修の段階ではまだ具体的にイメージできないかもしれませんが、将来のビジョンをもって研修を行うことも重要と思います。皆さんと一緒に診療及び研究をできることを楽しみにしています。

上級医のマンツーマンの指導のもと、他施設では経験できない多彩な症例を経験できます。

内分泌糖尿病内科
 小澤厚志

 全身を還流するホルモンは、直接眼でみることはできません。内分泌代謝学、糖尿病学で扱う疾患は、直接目視できない病気の本体を、臨床徴候や検査値から読み取って診断・治療することが多く、病態を把握する思考力と経験が重要な領域と言えます。そのためには、病歴聴取の方法、身体所見の取り方、必要な検査の構築、検査値の判断といったことを指導医の元で正しく身に付ける必要があります。
 当科では日本内分泌学会及び日本糖尿病学会、日本甲状腺学会、日本肥満学会の専門医研修カリキュラムに従って、内科専門医プログラムを提供しております。初期研修2年修了後、群馬大学医学部附属病院内科診療センター及び関連施設において日本内科学会総合専門医の取得のためのプログラムだけでなく、日本内分泌学会、日本糖尿病学会、日本甲状腺学会、日本肥満学会の専門医取得のために十分な症例を経験することが出来ます。
 当院は、群馬県の3次救急施設として群馬県全県からのみならず、北関東の内分泌代謝、糖尿病診療の中心施設として甲状腺クリーゼなどの内分泌クリーゼや糖尿病性昏睡、重症電解質異常などの疾患患者が搬送され、これらの症例を経験することにより、多くの他科の先生と協力連携し高度なチーム医療を体験できます。
 一般病棟では、常時、下垂体疾患、甲状腺疾患、副甲状腺疾患、副腎疾患、インスリノーマ・ガストリノーマなどの内分泌腫瘍疾患や、1型糖尿病、糖尿病合併妊娠などの症例をかかえ、患者さん1人につき1人の指導医/上級医がつき、マンツーマンで指導にあたっております。また、糖尿病や甲状腺疾患、内分泌性高血圧症などの患者さんの外来診療も経験して頂きます。
 内科専門医プログラムの3年目から大学院への進学も可能で、臨床研究や基礎研究を指導、サポートする体制も整っております。

同期の仲間と相談しながら楽しく学ぶことができました

腎臓・リウマチ内科
 長又亮

 腎臓・リウマチ内科は腎疾患とリウマチ疾患の二つの領域を軸に診療を行っております。具体的には全身性エリテマトーデスや血管炎、慢性腎臓病や急性腎障害・ネフローゼ症候群などの疾患が対象になります。ステロイドや免疫抑制剤を用いた治療が主となり、専門的な勉強も必要ですが、循環動態・水分バランスの管理や感染症に対する治療など全身管理を求められることが多く、一般内科としての勉強になっています。全身を診られる医師が必要とされる現在、内科志望の方には打ってつけの診療科であると思います。
 また専門的には、慢性腎臓病の管理、免疫抑制剤の選択や腎生検、血液透析の管理など学ぶことの多い毎日を送っています。慢性腎臓病の他にも、入院・外来患者を問わず日常的に遭遇することの多い電解質異常や急性腎障害等も私達の担当する領域で、非常にニーズの高い領域であることを実感します。リウマチ領域は、生物学的製剤の登場などによりこの十数年で劇的に進歩した分野です。病歴聴取や身体診察、検査所見などから診断に至るプロセスは大変ですが、治療により症状が劇的に改善すると患者さんには大変喜ばれ、医師冥利に尽きます。まだ分からないことも多く大変ですが、上級医がしっかりと指導してくれ、また、同期の仲間と相談しながら楽しく学ぶことができました。
 この分野は関節リウマチに対する生物学的製剤の開発や、慢性腎臓病・血液透析患者の増加など社会的にニーズの高まっている分野です。少しでも興味のある方はぜひ研修で選択してください。一緒に働ける日を楽しみにしています。

指導医の先生方は皆とても熱く、面倒見がいいと思います

血液内科
 飯野宏允

 こんにちは。血液内科後期研修2年目の飯野と申します。後期研修医の立場から、血液内科の魅力と群馬大学での研修の様子について紹介させて頂きます。
 当院の血液内科では化学療法を中心に、大学では自家末梢血幹細胞移植や同種造血幹細胞移植まで、幅広い疾患を対象に様々な治療を経験することができます。HIV診療も行っています。治療の経過の中で感染症や消化器疾患、内分泌疾患などを合併することも多く、その点では内科医として総合的な知識、考え方を最も求められる科と言うことも出来るでしょう。また血液内科は他の科に比べて特殊な手技がないと言われますが、骨髄穿刺はもちろん中心静脈カテーテル挿入などの機会も多く、医師として基本となる手技を積むことが出来ます。研究活動や学会発表も沢山行うチャンスがあり、とても勉強になります。私から見ても(手前味噌ですが)指導医の先生方は皆とても熱く、面倒見がいいと思います。
 確かに血液内科の患者さんは重篤な方も多く忙しい日々です。ただそれだけ患者さんに寄り添って苦労した分、治療がうまく行った時の達成感は大きなものがあります。診断から治療まで全て自分達で行えるのも血液内科の特徴です。この内科診療センターのホームページを見ている学生さんや研修医の先生は、「とりあえず内科」に興味がある方も多いことでしょう。この様にジェネラリストとスペシャリストの両方を求められる血液内科は、あなたの内科ゴコロをくすぐる科であることは間違いありません。
いかがでしょう、ここまで読んで少し血液内科が面白そうだと感じてきましたか?是非私達と一緒に血液内科で働いて、その魅力に触れていただければ幸いです。お待ちしています。

若い医師が多く、上級医に相談しやすい環境が整っています

脳神経内科
 笠原浩生

 脳神経内科の笠原浩生と申します。
 私は初期研修の後、群馬大学脳神経内科学教室に入局し、脳神経内科医として臨床に没頭し、現在は大学院生として研究と臨床に携わっています。当科で扱う疾患は社会的関心が高く、脳神経領域を診る事が出来る医師はどこでも重宝されます。当科は県内唯一の大学病院における脳神経内科という立場にあり、一般内科外来や救急外来でも遭遇する機会の高いcommon diseaseから、当科でしか診る事ができない専門性の高い神経難病まで、幅広く対応しております。
 後期研修医の皆さんには入院患者の担当になって頂きますが、当科は3-5人程度からなるチームに分かれて診療を行っています。後期研修医の皆さんは神経診察を行い、所見を上級医と相談しながら病巣を診断し、チームで話し合って診断に必要な検査を検討します。毎週水曜日に脳神経内科全体でカンファレンスを行っておりますが、それ以外にも各チーム内でカンファレンスを行い、皆さんの理解を確認しながら進めてまいります。神経診察は「難しい」とのイメージをお持ちの方も多いと思われますが、当科では系統的に神経診察を学べます。神経診察で異常所見が分かれば、上級医と一緒に異常所見の意義を考えます。いずれは自分で異常所見の意義を解釈し、診断に至ることができるようになります。系統的に神経診察ができれば、脳神経領域の診察に自信が持てます。また腰椎穿刺、筋生検、筋電図、神経伝導検査などの際には手技に参加して頂きます。
 内科診療センターにおける脳神経内科としては、充実した研修体制に基づき皆さんの研修をお手伝いします。脳神経領域も診られる内科医を目指す方も、専門性の高い脳神経内科医として活躍したいと考えている方も、充実した研修を送れる事と思います。
 当科は若い医師が多く、上級医に相談しやすい環境が整っています。一緒に脳神経内科学の診療を行えることを楽しみにしています。